HACCP (Hazard Analysis Critical Control Points)- 危害要因分析必須管理点。

食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因(ハザード;Hazard)を分析しそれを最も効率よく管理できる部分 (CCP;必須管理点)を連続的に管理して安全を確保する管理手法です。

HACCPとは食品の原材料生産から製造、加工、保存、流通の段階を経て消費者が摂取する前までの各過程ごとに 微生物による汚染、金属の混入などの危害要因を分析し、危害の防止につながる特に重要な工程(CCP)を継続的に 監視・記録する工程管理システムです。

HACCPの原理が食品に応用されたのは1960年代初でNASA(米航空宇宙局)が微生物学的に100%安全な宇宙食を 製造するためにピルスベリー社、米陸軍NATICK研究所と共同で実施し、その内容は1971年アメリカ食品保護委員会 で初めて公表されました。
この方式は1973年アメリカFDAによって低酸性缶詰め食品のGMPに導入、その後アメリカすべての食品業界で慎重 にその導入が議論され始めました。1987年には米国科学アカデミー(NAS)の食品防護委員会からHACCPの導入を勧 告されアメリカ農務省食品安全検査局(FSIS)、アメリカ海洋大気局、アメリカFDA、アメリカ陸軍Natick技術開発研究所 および微生物学や食品科学関連の専門家を構成メンバーとする「食品の微生物基準に関する諮問委員会」が設置さ れました。 結果、1989年に「HACCP方式の原則」というガイドラインが制定されHACCPの7原則を提示することになりました。
HACCPは世界各国で食品の安全性確保のため、すでに導入またはその導入を急いでいます。 さらに1993年7月CODEX(国際食品規格委員会)第20回総会で"HACCP方式の適用指針"を採択し各国にHACCP導 入を勧告、HACCPは瞬く間に全世界へ広がっています。

最近輸入食肉や冷凍食品、アイスクリームなどからサルモネラ菌、病原性大腸菌O-157,リステリア菌、カンピロバクター などの食中毒細菌が頻繁に検出されていて、農薬や残留水医薬品、抗生物質、重金属および化学物質(包装材可塑 剤(DOP)、植物性加水分解蛋白質(MCPD)、ダイオキシンなど)による危害発生も広域化されています。
我が国もこれら危険要素に対する憂慮が広がっていて、食品の衛生安全性確保に対する関心が全社会的に高調さ れていきつつあります。
したがってこれら危害要素を効果的に制御できる新しい衛生管理システムであるHACCPを法的根拠により導入して適用、または適用を推進しています。
EU、アメリカなど各国ではすでに自国内に輸入されるいくつかの食品に対しHACCPを適用するよう要求しているため、 輸出競争力確保のためにもHACCP導入が切実に要求されています。

国際社会で持続的に起こっている食品安全事故を予防できるシステムとして発展したHACCPは食品の「危害要因分 析必須管理点」とされ食品の製造、加工、保管、流通などの全過程で起こりうる危害要素を分析し最も効率よく管理で きる部分を連続的に管理し安全を確保する管理手法です。 近年アメリカ、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなどでは一部食品あるいは農林水 産物、畜産物に対しHACCPの適用を義務化していて、対象範囲も次第に拡大しています。 また該当国内で流通する食品はHACCP基準を満たさなければならないので、言わば一種の貿易の壁にもなります。 国内では1995年にHACCPが導入され、1996年に一部製品に対する管理基準を告示することによってHACCPシステ ムの適用体制が構築され、現在は希望業者の申請にともなう指定制度を運営しています。

HACCPは国際食品規格委員会(CODEX)で決めた以下7の原則および12の手続きにより実行されます。
手続き1~5は原則1の危害分析をするための準備段階といえます。

  • 절차 1. HACCPチームを編成する。
  • 2. 製品の説明書を作成する。
  • 3. 製品の用途を確認する。
  • 4. 製造工程流れ図(フローチャート)を作成する。
  • 5. 製造工程流れ図(フローチャート)を現場で確認する。
  • 6. (原則1) 危害要素の分析(HA)をする。
  • 7. (原則2) 必須管理点(CCP)を決める。
  • 8. (原則3) 管理基準(CL)を決める。
  • 9. (原則4) CCPに対するモニタリングを設定する。
  • 10. (原則5) モニタリング結果によりCCPが管理状態の違反時、改善措置(CA)を設定する。
  • 11. (原則6) HACCPが効果的に施行されるよう検証法を設定する。
  • 12. (原則7) これら原則およびその適用に対する文書の管理と記録を維持する。

これらを実行するための一般的な接近法は次のとおりです。

  • HACCPチームを構成 :
    HACCPシステム樹立のためのプロジェクトチームが構成されなければなりません。 これには生産、技術、設計、研究/開発、QA/QC(品質保証/品質管理)部署の代表者と微生物専門家、チームリーダーなどが含まれます。
  • 資料の収集 :
    製品の構成、保管、梱包状態、使用方法、対象年齢層などを示す技術書や生産工程の流れ図(フローチャート)などを作成、これを通して製品および消費者に対する潜在的な有害要素が導出されます。
  • 危険評価 :
    生産工程の各段階と導出された有害要素との関連性を把握します。各段階別に把握された有害要素の可能性とその発生時の深刻性に基づき危険性を評価します。食品安全のために特別な管理が要求される必須管理点(CCP)を選定します。食品安全のための一般管理事項(POA)とHACCPの補助プログラムであるGMP, GLP, ISOなどを把握します
  • HACCPシステムの履行 :
    把握したCCPおよびPOAに対する管理が実行されたら履行結果を記録します。管理の限度を超過したCCPに対し是正、秩序を樹立します。
  • 監視(モニタリング)システム :
    HACCPシステムが効果的に履行されるのを検証できるシステムが必要です。例えば内部監査、品質検査など。失敗の可能性が最も高い順に監視する必要があります。傾向分析を通じ原因の把握および適切な対策が樹立されなければいけません。
  • 持続的な是正 :
    システムの持続的な是正が必要です。

HACCP認証を受けると次のような効果が期待できます。

  • 食品安全に対する意識の高揚および事故予防
  • 消費者に安全な食品を提供することにより、食品の信頼性を確保
  • 該当国の法規を充足
  • 品質の安全ならびに費用の減少
  • 利害関係者の監視を軽減
  • 事業改善の機会を提供
  • 市場占有率の向上

またHACCPは2002年7月から施行予定の製造物責任法(PL法)に備え食品の安全対策を用意できる効果的な システムです。